どんくさい私の「苦手な作業・傾向と対策」

わたくしbakoは、何年か会社員をしておりましたが、今はフリーで仕事をしています。
転職した理由はいくつかありますが、理由のひとつに「特定の分野が極端に不器用」というのがあります。
他の人と同じ方法で、同じペースで軽作業をするのがとても難しかったのです。
そんな私の苦手な作業を挙げてみました。こういうのが苦手だとけっこう仕事で苦労します。
今後ひとつひとつのエピソードと、自分なりの対策方法を具体的に紹介していきたいと思います。
笑って読んでいただければ幸いです。

数字が大の苦手

※数字が苦手な理由が少し分かってきました。こちらのページに書いています。

数字は必ず「1」から順に増える?

*問題例*

以前会社勤めしていたときの話。
私がよく出入りしていたある部署は、入り口から見て一番奥から1グループ、2グループ、3グループ、4グループ、5グループとシマ(部署ごとの机のかたまり)が並んでいた。(下図1参照)

図1
↑図1

この配置は1年以上続いたが、何回行っても「入って一番手前から1グループ~5グループと並んでいる」とカン違いしてしまい、目的のグループへ行こうとすると必ず一回反対側へ行き間違えるのだった。
(たとえば5グループへ行くのに1グループへ行くとか。3グループだけは真ん中なので間違えなかった)

*理由らしきもの*

ワタシにとって
・数字というのは必ず先頭が「1」で順番に増えてゆくもの
・さらに「入り口がすなわち先頭で、かつ正面」である
という認識が絶対的にあるようで、実際には数字や言葉の意味と逆(この場合、入り口が後ろ)に並んでいても認識を柔軟に変換できない。(下図2参照)

図2

↑図2。この手の配置は映画館やコンサートホールなどでもよくあるが、やはりチケットに書かれた番号の席を探すのに苦労する

*対策*

図1の「上から見た図」を手帳に書いて持ち歩いた。でも、残念ながら「上から見た平面図」を図2の「横から見た立面図」に脳内変換できなかった為、役に立たなかった。
今回、図2の「横から見た図」を書いてみて、やっと自分があの配置を「立体的にどうとらえていたか」が分かった。
りーまん時代にこの図2を書いておけば、もう少しウロウロしなくてすんだかもしれない。

※追記
友人にこの図を見せると、「自分だったら、イスが向いている方向が正面=先頭だと考えて先頭が1グループだと判断する」とのことであった。
そう言われてみれば、私はイスの方向なんて全然見ていなかった。ただひたすら、「机が5つ」「グループの名前が1~5」という数字に振り回されて「正面」や「先頭」が分からなくなっていた
名前は「い・ろ・は」とか「A・B・C」とかでつけて欲しいものだ。

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序数・数値・記号としての数字が混じると大混乱

*問題例*

いつも利用する図書館では、本のジャンルを数字で分けている。
そして、貸し出し冊数は8冊までと決まっている。
返却カウンターのそばにはジャンルの数字が貼られたワゴンが置いてあり、返却手続きを済ませたら自分でそれぞれのワゴンに返さないといけない。

で、返却時に、職員さんが返却本をジャンルごとに分けてくれて
「ではこの1冊は2番のワゴン。この2冊は0番のワゴン、この1冊は9番のワゴン、この4冊は5番のワゴンにお返しください」
などと言って手渡してくれるのだが、それぞれの数字がまったく覚えきれず半泣きになりながらワゴンへ返しにゆく生活をしばらく続けた。

ちなみに、親切な職員さんだと「2番の『生活・教育』のワゴン、0番の『芸術』のワゴン」などとジャンルの名前を言ってくれることがあって、その場合はまだ把握しやすかった。

*理由らしきもの*

数値としての数字(本の冊数)と序数としての数字(ジャンル番号の順番)、さらに記号としての数字(ジャンル番号)がトリプルで重なっているため、頭の中で処理しきれない。

とくに、上の例のように序数を昇順ではなく、バラバラに言われたときに大混乱になる。

*対策*

一年くらいたって、諸悪の根源・ジャンル番号は本の背表紙にラベルで貼ってあることに気づき、ワゴンの前で背表紙の数字とワゴンの数字を見比べて返すようになった。・・・とてもラクになった。
それでも、いろんな数字が頭のなかでひしめいて、「あと自分が何冊借りられるか」を忘れてしまう(カウンターで聞けばすぐ分かるのだが)。

ちなみに仕事でもこういう数字のトリプル攻撃はままあるが、紙に書いて
「ではこの1冊2番のワゴン。この2冊0番のワゴン、この1冊9番のワゴン、この4冊5番のワゴンにお返しください」
などと色分けすると、だいぶ分かりやすくなる。

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書類など「何種類を何枚ずつ配る」と頭が真っ白

*問題例*

2種類の書類を3部ずつ配る、という作業があるとする。
この作業をいっぺんに行おうとすると、何故か途中で
「2種類を3部ずつだったか、それとも3種類を2部ずつだったか」
・・・などというふうに分からなくなる。
目の前に書類が2種類置いてあるんだから、3種類あるわけないのに。

で、結局2種類の書類を2部ずつ配っていたりする。

*理由らしきもの*

数字が「種類」と「部数」と複数あるため、途中でごっちゃになってしまう。

*対策*

仕方がないのでいっぺんに配ることはあきらめ、
「1種類を3部ずつ配る」×2
という作業方法でやる。時間がかかるが仕方ない。

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 「数字を右づめに記入」するにはどうすれば?

*問題例*

おカネの振り込み手続きなどでよくあるこんな記入欄。
私はこの手の「数字を右づめに記入せよ」が大の苦手だ。

kozagurupote

私はどうやって書き写すかというと、まず記入欄のマスがいくつあるか数える(この図の場合9つ)。
そして、記入する数字の桁数を数える(図の場合8つ)。
で、「記入欄のマス数―記入する数字の桁数=1」なので、左端をひとマスあけ、2マス目から数字を書き写す(それでもずれてやしないか冷や冷やする)。
ところが!
他の人に何人か聞いてみると、
「わざわざマスの数をかぞえなくても、通帳の数字を右端から逆さに書き写せばいいじゃん」
と、こともなげに言うのであった。ええ、そんなことが出来るの!?

*理由らしきもの*

私は数字を右端から逆さに書き写すということが出来ない。必ず左からでないと書けない。
逆さに書き写そうとすると、「今、書いている数字」と「今、書いているマス目の位置(右から×番目)」という記号と序数がごっちゃになってアタマがこんがらがってしまう。

*対策*

これは不便だけど今までどおり、マス目と記入する数字のケタを数えるしかないですね。
経理関係の仕事に就かなくて、本当によかったと思います。

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手で触らずに数を数えることができない

*問題例*

指でひとつずつ押さえて確認してゆけば数を数えられるが、触れないものを目で数えることができない。
(例:集まった人数を数える・集団で何かを確認するため挙手してもらい、挙がった数を数える・会場に並べられたイスの数を数える・建物の階数を数えるなど)

ちなみに「紙の枚数を数える」という場合は触れるけれど、これも数えるのにけっこう時間がかかり、席についている人たちにレジュメを配布するような場面では冷や汗をかく。

*理由らしきもの*

目だけで数を数えようとすると、視界が揺れてどこまで数えたか途中で分からなくなってしまう。
3つまでが限界。「1,2,3、たくさん」という状態になる。

*対策*

対策はない。
この手の作業は人に頼むか、「予め数を数えておいて、まとめて何かを行う」というのをあきらめてひとつひとつ作業するしかない。

レジュメ配布の場合は、なるべく早めに枚数を数えておき、配る列ごとに付箋などで区切っておけば、焦らないで済む。

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「短い間覚えておく」ことができない

ロッカーなどで思い出せずうろうろ

*問題例*

ロッカーや靴箱、自転車置き場に「何となく」自分のものを置いてしまうと、後で探し出せず、半泣きで往復して探すことになる。
※数字つきのカギがある場合は、まだ大丈夫。でも数字を探し出すのに時間がかかる

*理由らしきもの*

ロッカーや靴箱はすべて同じ形をして規則正しく並んでいるので、視覚的な手がかりがなく、全体の中で自分の居る位置を把握することができない。把握できないものは覚えられない。
自転車も、どれも似たような形をしているうえ、同じように並んでいるので見つけだせない。夜は本当に困る。

*対策*

ロッカーや靴箱なら必ず一番端っこやカドを選ぶ。
自転車なら、「何の看板のまん前!」などと、手がかりを必死で覚えておく(それでも昨日の手がかりとごっちゃになって分からなくなることもある)
あと、自転車には夜暗いところでも探し出せるように、分かりやすいシルシをつけとく(カゴにチェーンとか)。空港手荷物でごっちゃにならないように、トランクにスカーフ巻くようなもんですね。

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「適当に置いた」が最後二度と見つからない

*問題例*

会社員時代、みんな書類その他仕事で必要なものを「適当に置いて」おいて、後で探し出せるのが不思議で仕方がなかった。
(例えば経理上の書類とか、回覧書類とか、なくしたら困るもの)

私はきっちり「何はどこに置いた」と分かるようにしておかないと、適当に置いたら最後二度と見つからない。
几帳面なのではなく、適当に置くとどこに置いたかまったく思い出せないし見当もつかないのだ。

だから、サイフやカギなど貴重品を、外から帰ってきたら適当に放置する人が信じられない。よく探し出せるものだ。

ちなみに私は裸眼視力0.02なのだが、寝る前にメガネを置く場所をいつも同じにしておかないと必ず横山のやっさんのように必死で探すハメになる。

*理由らしきもの*

「適当に」置いた場所を覚えられない。むしろ他の人は何で「適当」に置いた場所を後で見つけ出せるのか不思議でならない。
人に聞いたら「何となく」覚えているとのこと。私は何となくどころか、すっぽり頭から消えてしまう。

もうひとつの理由として、「見つからない」というだけで心理的にパニックになって探しだせない。

*対策*

大事なものは必ず「ここに置いた」と分かるように整理整頓しておく。

仕事の書類などは、他の人が見ても分かるくらいにきっちりファイリングなどしておかないと、恐ろしくて仕事にならない。
繰り返すが几帳面なのではなく、むしろズボラなのだがそうしないと二度と探し出せないのだ。

ちなみに、旅行・アウトドア用のカバンや各種グッズだと「必要最低限のモノが、モノの形にきちんとフィットするようにデザインされている」のでとても便利。
ポケットもたくさんあるのでどこにしまったか分からなくなっても探しやすい。
そもそも、カバンやグッズ自体が収納しやすい。日常生活で使っている。

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メモとペンがないと怖くて電話がとれません

*問題例*

仕事中に電話があったとする。

RRRR・・・

私「はい、どこそこ会社です」

相手「ABC商事・販売事業部のなにがしと申します」

私「お世話になっております」

相手「ねこやまさん(私と同じ部署の人)はおられますか」

私「少々お待ちください」

ここで、何もメモをとらずに内線をつなごうとすると、「ねこやまさん」とねこやまさんを呼んだ瞬間に、「ABC商事・販売事業部のなにがし」は頭の中からきれいさっぱり忘れ去られている。
もしくは逆に、誰にとりつげばよかったのか(この場合ねこやまさん)忘れてしまう。

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↑イメージ図

*理由らしきもの*

耳でいっぺん聞いただけでは言われたことを覚えられない。特に電話越しだと尚更。
さらにその直後に違う動作(この場合、ねこやまさんを呼ぶ)をするとすっかり忘れてしまう。

よっぽど毎回毎回同じ人が同じ人相手にかけてくる場合や、相手が私の知っている人の場合は、メモなしでなんとか覚えられる。

*対策*

必ずメモとペンを電話のそばにおいといて、電話が鳴ったらまずペンを握ってから受話器をとる。そして聞いたことをメモする。

もし席を少し離れているときに電話が鳴ったら、何をさて置いてもまずメモとペンをGetしてからでないと怖くて受話器を取れない。

仕事では電話が一番不便だけど、それ以外にも、口頭で何か指示される・伝えられる場面はよくあるので、私は常にペンと紙を持ち歩いて即座にメモを取れる態勢にしている。

飲食業で、「俺、ホット」「俺、レモンティー」「俺、アメリカン」「俺、ホットティー」とかなんとか、順番もなにもなくバラバラに注文しているのをちゃんと聞き取れる店員さんを見ると、なんとすごい能力だろうと感心してしまう。

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複数の軽作業を並行してできない

*問題例*

何十部とある書類に、二種類のハンコA・Bをすべて押す作業があるとする。

多くの人は、一枚目にAとBを押して一枚目は終わり、次に二枚目にAとBを押して・・・というふうに一枚ずつカタをつけてゆくようだ。
ところが、私は一枚ずつAとBを押してゆこうとすると必ず「今自分がどっちをやっているのか」分からなくなってしまい、Aを押すべきところにBを押したり、Aだけ押してBを忘れてしまったりして失敗の山を築いてしまう。

こういう単純なことでもダメだから、全然違う作業を「素早く片付けるために」2つ以上並行してやろうとするとめちゃくちゃになる。私には効率・スピードの追求はできない。

*理由らしきもの*

必要なことを短い間だけ覚えておく(で、終わったら忘れる)ことが極端に苦手なので、本当に今の今、3秒前くらいにやったことを忘れてしまう。

長い間覚えておくことには支障がないので、「全体の流れ」は覚えているのに、その流れの中で「自分が今やっていること」がどこなのか、すぐ分からなくなる。

フツーにやっている最中に時々「え!?今私、何やってたの?」って頭が真っ白になる感じに襲われる。ましてや途中で電話がかかってきたり、話しかけられたりした日にはもう全て忘却の彼方。

*対策*

混乱しないようにチェックリストを作って、終わったらチェックしてゆくというのを試したこともあるのだが、チェックしたかどうかも忘れてしまうため、役に立たなかった。

仕方がないので、今回の例の場合

1)書類にAだけを全部押してしまう
2)つぎに、Bを全部押す

という、はなはだ効率の悪い方法でやることになる。書類の数や作業数が多いときにはすごく時間がかかる。
たま~に共同作業だと、多くの人のやり方に合わさざるを得ず、緊張で泣きそうになる。

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他にもいろいろあるので、随時追加予定です。